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2015-02-04 23:18    クロエ2wayショルダーバッグエテルchloe
 眉間のしわが一層深くなり、その両側の肉が盛り上るように迫った。 「でも……ぼく、アイスキャンデーなんて、きらいなんです。アイスキャンデーなんて……」  つけまつ毛のように長いまつ毛を清志は伏せた。  清志はアイスキャンデーと聞いただけで、身ぶるいがする。去年の七月だった。一座は北陸地方の巡業を終えて、十日程東京に帰っていた。清志たち親子三人は、東京|荒川《あらかわ》の祖父の家にいた。祖父の家は、僅かふた間の四軒長屋で、ごみごみとした路地の中程にあった。祖父は軍需工場の夜警をしていて、いつも夜は留守だった。父親は、一座の者が寝泊りしている安宿に、毎夜のようにでかけては、酒を飲んで帰って来た。  その夜も家の中には、清志と母のクニしかいなかった。むしむしと暑い晩で、家の中までどぶの匂《にお》いが漂っていた。いつもは電灯の下で縫い物をしている母が、その夜に限って、赤茶けた新聞紙の貼《は》ってある壁にもたれて、ぼんやりとしていた。しかし清志は、そんなことには頓着《とんちやく》なく、新聞紙を折って飛行機を作っていた。 「清志」  母が清志に顔を向けた。卵のような輪郭の、目もとの涼しい顔立である。雪のように白いと、よく人に言われるその肌が、今夜は青ざめていたが、子供の清志は気づかなかった。 「なあに、かあさん」  できあがった飛行機を、ついと飛ばして清志はその後を追った。 「かあさん、よく飛ぶだろう」  清志は流線型に翼を工夫したのだ。得意だった。 「よくできたね清志、ほうびにアイスキャンデーを買ってあげようね」 「アイスキャンデー?」  声が弾んだ。 「何本さ、かあさん」 「三本」 「三本? ほんと、うれしいな。ぼくに二本くれるんだね」  母はうなずいて、古びた帯の間から財布をとり出した。金をもらうやいなや、清志は玄関を飛び出した。玄関と言っても、半坪程の土間である。