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 一年半で結審、二十二歳で死に赴く     鏡子ちゃん殺し 坂巻 脩吉   「鏡子ちゃん殺し」事件は、昭和二十九年四月十九日に起きた。  午前十一時五十分ごろ、東京都文京区元町小学校内の便所で細田鏡子ちゃん(七つ)が殺されているのを母親が発見した。二時間目の授業から姿が見えなくなっていたが、担任の教師は家に帰ったのだろうと考えて、あまり気にかけなかった。  鏡子ちゃんの自宅は学校の前だったし、家が近くにある児童は、帰ってしまうこともよくあった。たまたま買い物帰りに学校に立ち寄った母親が、鏡子ちゃんの姿が見えないので捜したが見つからなかった。それで大騒ぎになり、先生も生徒も一緒になって捜した。その結果、昼近くに、内側から鍵《かぎ》がかけられた女子便所の中で絞殺されているのが発見されたのである。鏡子ちゃんは下着を口に詰め込まれ、暴行を受けた跡があり、無残な姿で死んでいた。  事件は流しの犯行とみられたため、一時は迷宮入りとあやぶまれた。しかし、警視庁の精力的な捜査で、便所の土管を掘り起こしイニシャル入りのハンカチを発見。これが手がかりとなって十日目に坂巻脩吉(二〇)が逮捕された。  この事件の特殊なところは、なんといっても小学校の便所の中で、午前中の授業が行われている最中、わずか七歳という児童が暴行を受けて殺されたこと。そして、その犯人はヒロポン中毒で結核療養所を抜け出してきた二十歳の青年であったことだ。こうしたことから社会問題(当時、社会に性的退廃があったことなどが問題にされた)、医療問題、鏡子ちゃんの欠席を知りながら捜そうともしなかった担任教師の手落ちなど、学校の管理問題が議論された。さらには猟奇的記事に発展もした。  
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